弥栄あめ『塞翁が馬じゃ!』ameiyasaka

人間万事 塞翁が馬(さいおうがうま)人の吉兆・禍福は変転する。一喜一憂している時間は勿体ない ♪

[üi]レジを無くしたいのは企業の都合だよね = 人件費削減には繋がり難い

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ニューズウィークで米国マクドナルド社の記事を読んだ。


チキンの問題で業績が悪化しているマクドナルドにマスコミの非難やリベラル団体から最低賃金を上げる様に政府に圧力がかかっていると云う。


従業員達も最低賃金を15ドルに上げる様にデモをしていると云う。


業績が悪化している時に最低賃金を上げると云うのも難しいだろうが、マクドナルドは奥の手でレジでの接客を機械化して人件費を削る計画を進めている。


既にカリフォルニア州の4店舗で試験導入が始まっている。客が自分でタッチパネルを操作してバンズや部材を自由に選べるシステムらしい。


数年前からヨーロッパでも実験されたが、結果はパネルで選ぶレジを避けて人のいるレジに行列が出来たと云う。


まあ、買い方を選べるのは良いシステム追加だけど、思惑通り人件費を削減する事に繋がる見込みは少ないと思った。

接客は個別対応だから機械化は難しい


我国のマクドナルドのCM は、ゼロ円のサービスとして笑顔を売っていたし。


道路端の販売機までが最近はお礼の言葉を言ったりして驚く程だから機械化は難しいかも。


機械化による価格のディスカウトがあれば少しは利用する人も増えるだろうが、少し高くても人のサービスを好む人が多いのも見逃せない。


スーパーマーケットのセルフレジも選択肢としては有難いが、あまり利用されていない。セルフのガソリンスタンドも好き嫌いがある上、人も常駐している。


人件費を減らしたいと云う企業の思惑は実現しにくい。

お客様の利便性をうたいながら人件費削減を機械化でやるのは難しい。


20年前に、スーパーマーケットのレジを無人化する研究プロジェクトをやった事がある。


当時のテクノロジーで、お客様が登録したクレジットカードと商品を持ってゲートをくぐると一瞬で決済出来ると云う方法が最も良かった。


360度から商品のタグを検索し重なっていても瞬時にカウントすると云う当時としては画期的なシステムだった。


導入する事が出来なかった最大の理由は、バーコードに替わるタグの価格が安く見積もっても一枚7円したからだ。


70円のガムにも7円のタグを貼ると云う事は、純益から7円が減る事になる。


当時の食料品スーパーの粗利では賄えない経費増だった。

人件費削減は永遠のテーマ


職種によりどこに人件費を使うかは異なって来る。


企業と顧客の接点がどこかによっても変わってくる。


結局は顧客が何を望むのかに応えられた企業が勝ち抜いて行くことになる。


品質、価格、提供スピードに加えて我々がお金を払う要因はさらに追加されている。

快適な時間や空間」を提供してくれる事への要求度は日増しに加速していると思う。


顧客との接点で働くコンタクトパースンの人件費を削るのは益々難しくなる


安易なレジの機械化はサービスの選択肢追加にはなっても企業の思惑通りに人件費の削減を達成するのは競争社会の中では難しいと感じている。