弥栄あめ『塞翁が馬じゃ!』ameiyasaka

人間万事 塞翁が馬(さいおうがうま)人の吉兆・禍福は変転する。一喜一憂している時間は勿体ない ♪

[üi]映画『 LIFE! 』を観た。妄想(白昼夢)は、いくら凄い想像でも自分の枠組みからは逸脱出来ない事を再認識させられる。リアルな人との出会いは想像を超えるダイナミックなモノとなる。

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映画『 LIFE ! 』を観た。妄想(白昼夢?)は自分では現実不可能なほど凄い世界を観ているつもりでも、実は自分の枠組みの中でしかない事を再確認させてくれた。

 

この映画は、ダニー・ケイ主演で1947年に公開された『虹を掴む男』のリメイク。ナイト・ミュージアムでお馴染みのベン・スティラーが監督・主演のコメディー映画。

 

白昼夢を見る事で平凡な現実から逃避していた主人公が、デジタル化による、LIFE の雑誌廃刊に伴うリストラを前に LIFE 社の標語に突き動かされて現実の冒険に突入して行くドタバタを描いたものだが、現実世界で一歩踏み出す事で白昼夢を遥かに上回る壮大なリアルな体験をして行くのがとても面白い。

 

LIFE 標語

世界を見ること、危険なものを見ること、壁の向こうを見ること、近くに引き寄せること、お互いを知ること、感じること、それが人生の目的だ。

To see the world, things dangerous to come to, to see behind walls, to draw closer, to find each other and to feel. That is the purpose of life.

  

人との出会いは、妄想よりもダイナミック!

 

主人公のウォルター・ミティ が自分の心理的な盲点に気づきながら成長して行き上位概念でモノを見る事が出来る様になって行く様を考えるとワクワクする。

 

映画の感想は色々あると思う。上映が終わった後にお茶を飲んでいたら、隣の学生?二人組みの男の子達が同じ映画を観たらしく評論をしていた。

 

妄想シーンのSFXは要らない事だ映画を台無しにしていると言っていた。

 

昔、手塚治虫の『火の鳥』の古代のシーンで土を猛烈に掘る場面で鉄腕アトムが両手を高速で回して掘るカットが入っているのに対して「手塚先生、ふざけないで下さい。」と云う投書があったそうだ。

 

シリアスなドラマに、ヒョウタンツギやアトムが出てくるのが気に入らなかった読者からの投書の様だ。手塚治虫がそれに対して答えていた。「漫画ですから」と。

 

コメディーを楽しめない人もいるので、それはそれで良いと思ったが、スーパーマンの様なSFXでの妄想シーンよりも現実の人との出会いや、新たな感性や価値観との出会いがダイナミックだと云う対比は僕は楽しめた。

 

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フォトジャーナリストで冒険家のショーン・オコネルを演じたショーン・ペンは相変わらず渋い!デジタル時代に携帯も持たず、フィルムで写真を撮っている。しかも、NIKON F3 だった ♪

 

 

好きな人に声を掛けるのも臆していた主人公が、フォトジャーナリストを探して冒険に踏み出すキッカケとなった「25番のネガ」の結末には目頭が熱くなった。

 

額縁に入れて飾って置くモノとバカにされる事柄も興味深い。お勧めの映画です。 

 

主題歌 Jose Gonzalez 'Step Out'

 

 『虹を掴む男』と『LIFE !』の原作『虹をつかむ男』