弥栄あめ『塞翁が馬じゃ!』ameiyasaka

人間万事 塞翁が馬(さいおうがうま)人の吉兆・禍福は変転する。一喜一憂している時間は勿体ない ♪

[üi]映画『永遠の0』を観てきた。若者がトボけた事を云うのを責める訳にはいかない。大人が反省する事の方が急務だ。学校教育までが変わるキッカケになる映画になれば良いなと思った。

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 映画『永遠の0』を観て来た

SFXは圧巻でジャニーズの岡田君だと思って舐めて行ってはいけないよと云う岡田斗司夫氏の助言は正しかった。

このドラマが例えフィクションであっても、語り継がれていない戦争にまつわる真実のドラマは無数にあるだろう。僕達は、その上に建った社会で生活している事を忘れてはならない。しかし、いくら敗戦国とは云え多くの人達が口を封じたままで受け継がれる事無く消えて行くドラマが多くあるのだと思うと国の損失だと強く感じた。戦争の総決算が済んでいない国だと云う認識は内外一致する事だが、若者がトボけた事を言っても、真実も知らされないないまま育った子供たちを責める訳にもいかない。やはり大人が反省すべき事が多くあると映画を観て感じた。美談や英雄のドラマだけが必要なものとは限らない。価値観が変わった社会が過去をバッサリ切り捨てるのでは無く、当時の価値観も学び、どういう想いで先祖が生きて来たのかを知らねばならない。それこそが現代に生きる我々の立脚点であり、スタート地点になるからだ。

辛い思い出を語りたく無いと云う理由だけで戦争に関わるドラマが封じられて来たのでは無いと思う。口を封じさせる空気は何が作り出しているのかも検証しなくてはならない。

広島の原爆死没者慰霊碑には「安らかに眠って下さい過ちは繰返しませぬから」と書いてある。一部の戦犯が戦争を起こした事が過ちの様な解釈を子供たちにさせたままで良いのかと疑問に思う。戦争は悪い事、戦争をした人は悪い、日本軍は悪い、日本人は悪い。そんな教育を受けている子供たちがいる事も忘れてはならない。

こう云う話をすると、多くの人が「じゃあ、戦争はいいんですか?貴方は右翼ですか?」と牙を剥く。我が国は、複雑性に対応できなくなってしまったのか?単細胞で二極化し白か黒かと云う思考方法が蔓延りここまでの低レベルになったのか?日本人だけが戦争放棄日本国憲法を順守していれば安全保障に問題は無いと考える人の多さには驚いてしまう。私は戦争をしませんと言うだけで平和が維持出来れば本当は良いのだが、そうは行かない。「戦争」を起こさない為に叡智を結集しなくてはならないと云う本質から目をそらしてはいけないと改めて感じた日だった。

泣ける映画、感動の映画と云う評価でこの映画を通り過ぎないで、あの映画をキッカケに封じられていた本当のドラマに社会が耳を傾けだしたね、子供たちにちゃんと本当の事を伝え残そうと云う機運が出てきて学校教育も変わったねと云う様な分水嶺になる映画になれば良いなと思っている。